糖尿病や肥満の前に、なぜ太るのかを考えてみました。
運動不足や食べ過ぎ、そして遺伝など様々な要因があります。
運動や食事と肥満のメカニズムは後々話すとして今回は遺伝因子、その中でも「レプチン」というホルモンについて調べてみました。
レプチンは脂肪細胞で作られる摂食抑制ホルモンです。ギリシャ語の「痩せる」に由来しています。
レプチンは視床下部で摂食抑制系シグナルでホルモンとして働きます。つまり食後はレプチン濃度が上昇して満腹感を与えるのです。
逆に、絶食時は、レプチン濃度が減少し、空腹感を与えるのです。
つまり、このレプチン遺伝子が欠損していたり発現量の少ない人、もしくは感受性の低い人は、摂食が抑えきれなくなり肥満になってしまいます。
このことは飢えとともに歩んできた長い歴史から考慮すると、食欲は肥満の制御ではなく、むしろ飢えに応答することと考えられるようになりました。
つまり進化の過程で獲得したことは、レプチンは上昇するより低下するもの、つまりいかに体脂肪を蓄積するかということにあるようです。
だから肥満の人が急激なダイエットに挑戦すると、飢えに応答してしまいリバウンドをすることが多いのです。
こういった背景から、食事制限などによる肥満の治療は難しいとされています。
最近では、食欲抑制薬が開発されていますが、副作用もあり長期投与は難しいとこから完全な肥満の治療法は見つかっていないのが、現状です。
要するに人間は太りゆく生き物だということですね。
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